















魂を刻む一筆。世界一の夢を支えたナショナルコスチューム製作
2025年9月8日、インドで開催された世界大会「Mrs. Unity World」。
プロのフラダンサー・YUHKI様がナショナルコスチュームのテーマに選んだのは、日本最大の夏祭り、青森の「ねぷた」でした。
「亡き父との約束、世界一になる姿を見せたい」
その切実で熱い想いを受け、私は彼女の勝負服となる衣装製作の大任を拝受いたしました。
試行錯誤の末に辿り着いた、和紙の質感と墨の呼吸
製作期間はわずか1ヶ月半。ねぷたの巨大な灯籠を表現するため、フラフープや折りたたみ傘の構造を応用したスカートの骨組みから設計を開始。生地には、ねぷたの和紙のような質感を持つ特別な「和紙布」を採用しました。
信頼するクリエイター仲間の協力を得て、タイトなスケジュールの中で鮮やかな染めを施し、その上から私は、退路を断つ「一発描き」で墨を走らせました。予備のない生地、失敗の許されない緊張感。しかし、その極限の状態こそが、墨に命を吹き込みます。
情熱の赤、そして歓喜の瞬間へ
トップスには日の丸と同じ鮮烈な赤を配し、YUHKI様のアイデアでねぷたの生地を法被風にアレンジ。彼女自身が手作りしたヘッドドレスを合わせ、日本の情熱とエネルギッシュな美しさが共鳴する唯一無二のコスチュームが完成しました。
最終フィッティングで見せてくれた彼女の笑顔。
そして届いた、ミセス部門「世界一(World Winner)」という快挙の報せ。
大切な挑戦のパートナーとして私を選んでくださったことへの感謝と、夢を叶えた彼女への心からの敬意を込めて。これからも「墨染工匠 美之」は、纏う人の想いを世界へと繋ぐ一着を創り続けてまいります。
